次回の公開は、
[2017年10月下旬]です。

文書作成の秘訣

社会人になると日々さまざまな文書を作成します。プレゼン資料、会議の議事録、日報などなど。
でも、がんばって伝えたいことを書いても、それが「わかりにくい」と相手にはうまく伝わりません。
実は、わかりやすくするのは意外と簡単。ちょっとしたコツを知っていればOKです。
そのコツとは、「切る」「区切る」ということ。短く切ったり区切ったりすることで、読者の脳への負担が減り、パッと理解できるようになります。
文章を書くのが苦手でも問題なし。誰でも簡単にできる「いろいろな切り方、区切り方」を6回に渡ってお届けします。

第1回
文を短くしよう

まいったなあ。先輩に「お前が作る資料は何度も読み返さないと理解できない。もっと、パッと理解できるように書け」って言われちゃったよ。パッとわかるようにするにはどうしたらいいのかなあ?

何度も読み返さないとわからないのは、多くの場合「一文が長い」ことが原因です。
たとえば、次の文を読んでみてください。

社会人になると、プレゼン資料、会議の議事録、日報などなど日々さまざまな文書を作成しますが、がんばって伝えたいことを書いても、それが「わかりにくい」と相手にはうまく伝わりません。

難しいことは書いてないのに、なぜかパッと理解しにくいですよね。2回ぐらい読み返しませんでしたか?
そうなる原因は「一文が長い」ことです。上の文は88文字あります。
2 つの文に切ってみましょう。

社会人になると、プレゼン資料、会議の議事録、日報などなど日々さまざまな文書を作成します。でも、がんばって伝えたいことを書いても、それが「わかりにくい」と相手にはうまく伝わりません。

これだけでも、ずっと読みやすくなりまたね。文の長さは、それぞれ44 文字、46 文字です。
さらに、前の文を2 つに区切れば、もっと読みやすくなります。

社会人になると、日々さまざまな文書を作成します。プレゼン資料、会議の議事録、日報などなど。でも、がんばって伝えたいことを書いても、それが「わかりにくい」と相手にはうまく伝わりません。

切ったあとの文の長さは、25 文字、21 文字です。読むのがとても楽ですね。

なるほど。短くするだけでずいぶん読みやすくなるんだね。
でも、どのくらいの長さにすればいいんだろう?切る場所も考えないといけないよね。

一文を50 文字以内に

パッとわかるためには、「一文を50 文字以内にする」のが目安です。そこまで短くするのが難しい場合でも、50 文字に近づけるように頑張るといいでしょう。 では、一文を短くするにはどうすればよいでしょうか。

「が」で文を切る

まず、「〜ですが、〜」「〜しますが、〜」となっているところを探しましょう。ここで文を切ります。 「です。しかし、〜」「〜します。だが、〜」などとすればOKですね。

検討会は8月の予定でしたが、開発の遅れにより9月に延期されました。

検討会は8月の予定でした。しかし、開発の遅れにより9月に延期されました。


「しかし」「だが」などの接続詞があると意味がおかしくなるときは、接続詞は不要です。文を単純につなげましょう。

展示会に参加した目的は情報収集でしたが、その目的は十分に達成できました。

展示会に参加した目的は情報収集でした。その目的は十分に達成できました。

ついつい、「〜が、〜」って書いているなあ。これからは、書いたあと「〜が、」のところを探して、切れるかどうか考えてみることにしよう。

具体例は文を分ける

「○○、□□など、〜」のように具体例が含まれているときは、例を別の文に分けると、かなり効果的です。

本製品には、ソフトウェアではAI 技術、ハードウェアではナノテクノロジーなど、弊社の最新技術が盛り込まれています。

本製品には、弊社の最新技術が盛り込まれています。ソフトウェアではAI 技術、ハードウェアではナノテクノロジーなどです。

本当だ。頭をあまり使わなくても、すう〜っと理解できる気がする。これはいいね。頭への負担を減らす方法って、他にもあるのかな。

長い修飾語は文を分ける

「長い修飾語」が含まれていると、何度も読み返して頭をフル回転させる必要があります。語の関係性が複雑なためです。
読者の頭にラクをさせるには、長い修飾語は別の文にします。

技術統括部と営業推進部の緊密な連携のもとに立案した新製品群のプロモーション計画を発表いたします。

新製品群のプロモーション計画を発表いたします。この計画は、技術統括部と営業推進部の緊密な連携のもとに立案したものです。

なるほど。これは読むのが楽だね。文を分けたあと、「この計画は」など、主語を追加する必要があるね。少し手がかかるかな。でもそんなに難しくはないかな。先輩にダメ出しされた資料の中に、短くできる文がどのくらいあるか見直してみよう。

 
まとめ 〜文を短くするポイント〜
  • 一文を50文字以内に
  • 「が」で文を切る
  • 具体例は文を分ける
  • 長い修飾語は文を分ける

人が文を読むときは、読んだ言葉をちょっと記憶します。そして、記憶した言葉の関係性を頭の中で把握して、文全体がどんな意味なのかを理解します。
この記憶(注)は、ほんの数十秒程度しか保持できません。文が長く複雑だと、言葉の関係性を把握する前に、覚えた言葉を忘れていきます。何度も読み返すのは、忘れた言葉を記憶しなおすためです。
文が短く単純だと、忘れる前にどんどん理解でき、脳への負担が軽くなります。この状態を「パッとわかる」「楽に理解できる」などと言うのです。
(注)認知心理学では「短期記憶」、臨床神経学では「即時記憶」と呼びます。また「作業記憶(working memory)」とも呼ばれます。

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